がんばらなきゃ。
自分なんてスッと消えてしまえばいいと、思春期ごろからずっと思い続けていました。
貼り付けたピエロのような笑顔の裏で、人への憎しみや羨望を膿のように増やし続け、またその憎悪を自分にぶつけていました。
通過電車を知らせる音楽がなれば、誰か突き落としてくれないかな。
と思いましたし、
高い建物の窓から落ちたら死ねるかな、ってよく考えたものです。
欲張って生きてしまったので、幸せだと感じることが怖いです。
いつ、どんでん返しがくるのか。
私なんて、誰にとってもなんの足しにもならない存在で、でも、その私と結婚したいというとんでもない変わり者が目の前に現れてしまって、その間違いに気付かれたくないと懇願するくらいにそのぬるま湯に浸かり切ってしまった。
私の、なにがいいんだろう。
私なんかの、どこがいいんだろう。
ずっと誰にも必要とされている感覚がなく生きてきたので、目の前の事実が壮大なドッキリのようにしか思えなくて、おまけに最近タチが悪く、幸せに慣れてしまい、少し気が大きくなってしまった私がいました。
そんなわけない。
気を引き締めなさい。
お前は誰にも愛されてこなかった。
必要ない人間だった。
価値があるなんて思うなよ。
綺麗なまま、死にたい。
あわよくば幸せの絶頂で死にたい。
そうすれば、ハードルさんは永久に私を忘れないんじゃないかな?って。
あ、そんなこともないか。
居なくなれば居なくなったでまた次の気の合うかたと一緒に居るか。
ハードルさんは「正しい」から。
私なんかと一緒になって後悔するんだろうなぁ。
残された選択肢はひとつ。
このボーナスステージを演じ切って尽くそう。
私と結婚してよかった、って少しでも思ってもらえるように。
がんばらなきゃ。
がんばらなきゃ!