一緒に居たい訳
このままお互いが今の意思のまま進めば、私はハードルさんと人生を共にすることになります。
一番初めにハードルさんと会った日の帰り、ホームで「こういう人と結婚すればきっとずっと幸せなんだろうな。なのになんであの人はあんな見た目なんだろうな」なんて、とても失礼なことを、でも、失望しながら思ったことを鮮明に覚えています。
それくらい、話してみて自然に笑えて楽しかったんです。
そしてそれまでの私は見た目が本当に本当に大事だったんです。
ただ、見た目だけが引っかかってしまって・・・。
まぁ今となっては、見た目でもパーツでは好きなところも出てはきましたが、かっこいい!とは微塵も思いません。(ハードルさんごめんなさい)
それでも、自分の割と軸になる条件をつぶしてでもこの人と居たいと思ったのは、きっと初めて話した時から感じていた親しみやすさだったと思うのです。
話しやすくて、どれだけ話していても足りなくて、わかるわかる!!と共感ばかりして、離れて30年以上もお互い過ごしてきたのに、びっくりするくらい共通点が多くて。
今となっては、友達よりも一緒に居て楽しい(人間として)し、家族よりももちろん安心できる人です。
まだ信じきれない。それはきっと、いつまでもそうなんじゃないか。
それでも一緒に居たいと思う訳は。
話が出来て楽しくて、柔らかい笑顔で認めてくれて、大きな手で頭を撫でてくれて、大きな身体で抱きしめてくれて、名前を呼んでくれて、いじわるだけど大事にしてくれて。
なにより私を、感情のある、女性にしてくれた。
生きている意味もない、誰にも必要とされていない私を、可愛い、愛おしいと、守りたいと、そう言ってくれた。
疑いが残らないようになるまで、私が笑うまで、ずっと何度でも私の好きなところを言い続けてくれた。
この先、ここにあげたいくつが無くなっていくんだろう。
それでも、私はこうしてちゃんと気持ちを渡してもらえたこと。
大事にされている、愛されていると生まれて初めて実感できたこと。
これが、正しい人間のあり方だと、気づくきっかけになったこと。
私の人生に、彼が現れ、交じわってくれて本当に、本当によかった。
離れることがあっても、嫌われてしまっても、もう十分すぎるものを私はいただきました。
今は、もう少し欲張ってみたい。
あわよくば、ハードルさんの子どもを産んで見せてあげたい。
人間は、欲深いです。
自分で自分が、おそろしい。