人間らしく
楽しい時には思いっきり笑って、
好きな人には好きといって、
嫌いな人とは合わないから距離を置いて、
嫌なことがあったら嫌だと信頼できる人に話して、
自分が嫌なことをされたらちゃんと怒って、
相手に怒っている、とちゃんと伝えて、
ああ、思いっきり人間だ。
ハードルさんは、ほんとに健全な人間なんだなぁ。
楽しいときには相手も楽しいかな?と顔色を伺って、
好きな人には跳ね除けられたくないから好きなんて言えなくて、
嫌いな人ともニコニコ接して、
嫌なことは自分の中で押し殺して、
自分が嫌なことをされても、嫌だと言えず我慢する。
私とは、正反対だ。
子どもの頃、悪いことをして、家から締め出されたことがありました。
父の帰りは遅いので、いつまでたっても家に入れない気がして、生きた心地がしませんでした。まぁ、悪いことをしたのは私なのですが。
ハードルさんも同じように、悪いことをして締め出されることもよくあったようです。笑
ですが、帰ってきたお父さんが、いつも「何をして怒られたのか話してみなさい。その内容によってはお母さんに一緒に話してあげるから、とりあえず一緒に中に入ろう」と、話してくれたそうです。
お母さんもきっと、時間のことをちゃんと考えられた上で締め出していたのかなぁと。
きっとなんでもない日常としての「締め出された」経験。
ハードルさんはそのうち、いつお父さん帰ってくるのかなーなんてヘラヘラしながら待っていた、と笑いながら話していました。
私は、同じ経験でもまだ心の奥が寒くなるような感覚になって、誰も助けてくれない、と強烈に思ったことを思い出しました。
ハードルさんの話を聞いて、もしあの頃の私が、ハードルさんのお父さんと同じような言葉をかけてもらっていたら…と思うと、胸が詰まって苦しくなって泣きそうになりました。
それが愛なんだろうなぁ。
ハードルさんと一緒にいると、そう思うことが多いです。
私も早く人間になりたい。
人間らしく、感情を素直に出せるようになりたい。
こんなに近くに教科書がある。
人間らしく生きる人。
何も迷うことはない。