まとも
ハードルさんが、自分の親を語ると、私は自分が責められているように感じてしまう。
俺の親はこんなに器が広くてすごいんだ、お前の親は最低だからお前はちゃんと責任取れよ、って。
そんなこと微塵も言われたことありません。
でも、そう、感じてしまう。
私の両親にはハードルさんがたいしたことがない、思いやりのない男だと言われ取り繕い、
ハードルさんには親のことで私までも責められているような気持ちになり、
私はやっぱりどこまでも孤独です。
いや、人間は一人で産まれて一人で死んでいく。
そこにまやかしのような共感性なんていらない。
そう思いながらも、結婚の二文字が関わると、どうにもわかってもらわなきゃとか、わかりたいとか、許せる許さないとか…
いろんな気持ちが混ざり合ってしんどくなってしまう。
味方を信じられない私が欠陥人間で、どんどん卑屈になってへりくだって謝って…
私、何をしたかったんだろう。
結婚して、何を手に入れたかったのだろう?
もしくは、
何を分け合いたかったのだろう。
揺るぎない愛を手に入れて、苦しさを分け合いたかった。
そんな面倒、誰が引き受けるだろう。
ハードルさんにその重荷を背負わせるのは、いささかやりすぎでした。
暖かい家庭で育ってこられたハードルさん。
私の話を理解できるはずもなく、私の両親へもハテナしかでてこない様子。
罵倒するなんて当たり前。
傷つけて勝ち誇るような親。
もう、捨ててほしい。
そしたら全てうまくいくのに。
結婚したって、その価値観の違いできっとずっとずっと苦しい。
私は捨てられたい。
大事にされるべき存在じゃない。