夢物語
自分なんて死ねばいいとずっと中学生時代から思ってきたから、嫌われることと天秤にかけたらなんだって我慢できるよ。
私の腕にある傷は、自分で自分につけたものだよ。
自分なんて死ねばいいと思っているのは、今もずっと続いているよ。でも、死後のことを考えて怖くて死にきれないんだよ。
ハードルさんは、私と出かけるたびに私のなんでもない写真をスマホで撮って保存しています。
そんなもの、ほんとにメモリの無駄だと思うし私には見るに耐えなくて、いつもはぐらかしてしまう。
自分が、嫌い。
だから、愛される構図なんて全く描けていなかった。
我慢すれば未来はまだ期待できるって思ってしまっています。
何かの手違いで、私はハードルさんと一緒になった。
でも、手違いだから。
いずれ、ほかの女の人にいくか、目が覚められる。
じゃあ、私はそこで後悔しないように、ちゃんと自分を殺そう。
もう、生きていても死んでいてもいいんだと思ったんだから、ちゃんと諦めてついていこう。
こんなに自分を殺してくれた女はわたしだけだ。
そう言われる未来になろう。
大丈夫。私はできる。
ずっと我慢してきた。
大丈夫でしょ?
我慢すれば、認めてくれてずっと愛情をもらえるかもしれないんでしょ?
ブサイクで性処理すらままならない取り柄のないわたしには、それすらありがたくてひれ伏すレベル。
生きてきて、ごめんなさい。
ハードルさんに出会ってしまってごめんなさい。
ハードルさんにはもっといい人がいると思う。
かわいくて、頭が良くて、仕事のことにも理解のある人。
ちゃんと、甘えられる人。
したいときにできる人。
ちゃんとした家庭に育ってちゃんとした親がいること。
ごめんなさい。
わたしで、ごめんなさい。