許せない
私の人生は、いつも「許せない」であふれていました。
健全に愛してくれなかった親を許せない。
中学生のとき、ブームのようにグループのメンバーをいじめていったリーダー格の子を許せない。
絶対に勝てる試合へのエントリーをうっかり忘れてしまった部活の顧問を許せない。
ずっとそうです。見返すとか、許せないとか。
私が前に進み続ける理由なんて、そんなものしかなかった。
だから、私を攻撃する、もしくは、攻撃されたと私が感じた人に対しては、打算でしか動けなくなるんです。
ハードルさんにも、そんな面を見せてしまった。
正確には、見せてしまったと気付いているかはわかりませんが、多分気付いています。
めんどくさいでしょ?
離れたいでしょ?
さぁ、今ですよ。
私なんて、ハリボテで作られたしょうもない人形。
捨てていけばいい。
自分ですら自分の人生を想像して捨てたくなるのに。
打算でずっと動いています。
それはそれは不気味で可愛くないですよ。
でも、それが、私の得意技。
ニッコリとしたお面を貼り付けて、お面の下では般若のような顔で虎視眈々と反逆を狙う。
そんな一面、誰も知らないでしょ。
ハードルさんだって、知らない。
今に被害者はハッキリする。
償いは、いらない。
だって今もう、
繰り返すのを知っているから。