さみしいと言えること
物心ついてから今まで、ずっとさみしかったです。
夜中目を覚ましたとき、帰り道みんなと別れて一人になったとき、夜寝るとき、好きな人といるとき、デートの帰り。
さみしさの種類は違うけど、ずっとさみしかった。
そしてそれを、私はこの歳まで口に出したことがありませんでした。
冗談で、「彼氏がいなくてさみしいー!」みたいに女友達と笑いながら話すことはもちろんありましたが、さみしいなんて口に出すと、何かがきっと崩れてしまうと思っていました。
恋愛だったら、きっと相手に重いって思われて嫌われてしまうから、明るく振る舞わないと、と。
初めて、自分でもびっくりするくらい素直に、別れるのがさみしいって言えました。
そうしたら、ちゃんと不安にならないように、ぎゅっとしてくれました。
多分、嫌われなかった。
そんなこともあるんだ。
自分がやってはいけないとか、できないと思っていた一つ一つを、少しずつ素直に出せること。
その中には相手の対応で勝手に傷つくこともあるだろうけど、相手が自分を傷つけようと故意にしたことでなければ、冷静に伝えていけばいいのかな、と。
スネたり、察してもらおうと黙ったり、そんなことしなくて良かったんだなぁ、と思いました。
受け入れられるって、きっとこういうこと。
ずっと抱えていた疑問に、一つ一つ答えが返ってくるので、きっと私はハードルさんに出会う前と比べて、すごく人間らしくなっています。
怖いけど、そんなに怖くはない。
幸せです。