弟と私
弟は、人の懐に入っていくのが無意識にできる子どもでした。
私が人の顔色を伺いながらオドオドしている間に、親戚のおじさんの膝にちょこんと座っていたりとか。
弟が果物が好きで、美味しそうに頬張る姿にみんなニコニコしていたのを覚えています。
私といえば食が細く、食べることで何か失敗したら帰って怒られる、とさらに食べなくなり、可愛くない子どもだと思われていたでしょう…。笑
幼稚園でも先生の目線を一身に集めているようでしたし、その弟が小学校に上がってくるとルール的に知った私は心底怯えました。
小学校は、私が努力して努力して作り上げた私の居場所なんだから、奪わないで…!!!
そして案の定、弟は小学校でもそこそこに人気を集め、私は弟がなれないであろう優等生キャラを以後必死に確立していくことになるのです。
成績もそこそこに良かったので、親は浮き足立ち、難関校も目指せるかも!と、中学生時代は私を追い詰めました。
でも、どうにも地頭が追いつかず、結局進学校のはしくれに行くのですが、親の落胆は凄まじかったです。
ああ、期待に応えられなかった、と思いました。
実際私だけ家族に完全無視されて、口をきいてもらえないことも何回もありましたし…
弟といえば、私より数ランク下の学校でも、頑張った!と褒めてもらえていました。
え?全然じゃん。バカ高校じゃん、って腐った私は思ってましたが、親は大喜びでした。
浪人しても認めてもらえて、彼女がいても色気付いてるなんて言われなくて、バイトすれば偉いと褒められて。
弟は婚約していますが、それも私みたいに全く結婚の予感もない人間と比べたら親は最高に嬉しいでしょうね。実際嬉しそうです。
私は、結婚できない女、って家族みんなに言われてますから。(笑)
そんな私の持っていないものを全て手に入れてきたと思っていた弟が、母に愛されていないと言い出し、私の中で何かがガラガラと音を立てて崩れて行くのを感じました。
でも、きっと、まだマシな扱いだったと思います、弟は。
だから、誰かに愛されて一緒に生きようと思ってもらえるわけですし。
弟ですらそう思ってたなら、私がこれだけ苦しむのも当然だって思いました。
誰にも本心なんて話さない。
誰にも本当の私なんて見せたくない。
このブログは絶対私だとバレないから好き勝手書いてるだけです。
こんなツールがあって、本当に良かった。